佳作:★★★☆『拝金』

堀江貴文の処女作品『拝金』。非常に面白かったです。

堀江氏自身が語っている様に、この作品は「突き抜けた」男の物語です。また、ビジネス書でもあります。高校生のころにこの本を読んでいたら確実にベンチャー企業をたちあげようとしたと思います。それくらい、強い影響力をもった作品です。

また、『君がオヤジになる前に』でも語られている様に「とにかくスピーディ」な作品でもあります。これは、もっと文学的な表現や「詰め」をしようと思えばいくらでもできた。ただ読者のコストパフォーマンスを考えて、あえてそれらを削り落とした。堀江氏自身が書物によって得られる「モノ」に割と否定的で、確かに感動や知識は得られるものの、どうしても時間がかかりすぎる。この情報社会では同じだけの時間をかけたらもっともっと大きな体験ができるはず。という持論を持っていて、これにはああなるほどなと共感を覚えました。

確かに。作品としてみた場合、「読書」から得られるモノを得るにはあまりにも時間がかかりすぎるんですよね。文学者でもなければ文章をみて「美しい」なんて思う事は難しいですし、素人目からみたらもっと早く展開してくれないかな、ちょっと助長じゃないかと思う事も多々あります。もちろん、作品を読み終えた後は、「あああの文章がここで活かされてくるんだな、うまいなー」と思う事がほとんどではありますが、それでもお気に入りの作者や絶対に読もうと決めた作品でもない限り、読もうとするエネルギーがわいてこないのも事実です。

そんな堀江氏がわざわざ小説を書いたので、流石に面白いです。情報量の詰め込みがとにかく凄い。余計な文章が一切なく、ひたすらに物語を押し進めます。そして、その「突き抜けた男」だけが味わう事が出来る価値観も素晴らしい。金も名誉も女も手に入れる、これは男の永遠の野望です。「商社マン」が4流扱いされてるのも素晴らしかったですね、本当に憧れる世界です。また、既得権益に対する挑戦的な姿勢も男の子心をくすぐられました、そうなんです。自分より強い相手には徹底して戦わなきゃダメなんです。他にも「何よりも弱者を味方をすることが大事だ」など、ビジネスで使える「戦略」がこれでもかとおうほど詰まっています。

この類の本や作者の思想は、万人受けするモノではないため、賛否両論に非常に分かれやすい作品だと思います。特に女性の方は生理的に受け付けない方もいるかもしれません。それでも、「男の子」の熱い気持ちを忘れていない方には是非ともお勧めしたい本です。


拝金
徳間書店
堀江 貴文

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